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北海道アングラーズペンクラブ 【2007年記事一覧】



サケ釣りはいわば、漁の網に運良く掛からなかった魚を釣るわけで、おこぼれみたいなものだから、その年の漁模様に影響されるのは言うまでもない。たくさん獲れていれば、おのずとおこぼれの割合も多くなろうというもの。水産新聞を眺めていたら、なるほどなという思いがした。
全体的には、今年の漁は昨年の1割減ぐらいと予想されている。サケの魚体は小ぶりだそうだ。地域的な好不調では、9月20日現在で、オホーツク西部の、枝幸から稚内にかけて辺りが、前年比で50%前後という。日本海も不振で、羽幌、増毛、浜益、厚田、石狩、余市、岩内、寿都辺りまでは、前年の20〜30%台という状況だ。いいのは、えりも、十勝、釧路方面、白老、苫小牧などの胆振地区で、前年比で5割増し、倍以上というところもある。
釣り人が竿を出せるところは限られるが、各地で話を聞くと、「さっぱり」というところは、どうやらこの不調地区と重なっているようである。一昨日、厚田川の河口海岸でも「網にも入ってないと、漁師が言っていた。ここで釣れるわけがないよね」と、釣り人がぼやいていたが、その通りかもしれない。それでも、釣り人は海に向かって竿を振る。なんと健気なことよ。釣るのは、魚だけでなくロマンもだから、網に入っていようがいまいが、構わないのかも知れない。

釣りと環境問題[08/23]


◎主に釣り具の流通業者で組織する(財)日本釣振興会(日釣振)の東京本部が昨年11月に、ブラックバス釣りで有名な川口湖の湖底清掃を行った。年間10万人もの釣り人が訪れるだけに、根掛かりしたワームやルアーがどっさり回収された。最近、釣り業界は環境問題を盛んに口にするようになった。川口湖のような問題を放置すると、ますます釣りに対する世間の風当たりが強くなり、死活問題にもなり兼ねないと考えているからだろう。日釣振では定期的に環境委員会も開催し、問題に取り組み始めた。日釣振だけでなく、釣具メーカーの団体である(社)日本釣用品工業会でも環境に優しい製品開発などに力を入れるようになった。水の中で自然に分解してしまう、生分解性ワームの開発や、脱鉛のオモリ開発などがそうである。◎つい先日、テレビを見ていたら、沖縄の石垣島のサンゴが、海水温の上昇のために生きられなくなり、生息域が本州の方へと北上しているといっていた。明らかに地球の温暖化が原因だ。都会のヒートアイランド現象を食い止めようと、屋上などの緑化ビジネスも盛んになってきている。自然の力で気温が下がれば、クーラーなどで消費する電力需要が抑えられ省エネにつながる。これからは、地球規模でなるべく木を切らず、逆に育てていく努力をする必要がある。陸地の木が魚を育むのだから、釣りにも大いに関係がある。◎自分が暮らすマンションのゴミ回収の日、山と積まれた古新聞、古雑誌を見て、管理人さんが「A4の紙1枚作るのに、割り箸なら3膳分必要なんだってね」とぼそりと言った。コンビニのローソンでは、毎年5億膳の割り箸を使うことから、客に携帯箸の使用を呼びかけている。毎週、ポリ容器などのゴミもうんざりするほど出る。みんな、いつかその報いが来ると思いながら、少なくとも自分が生きている間は何とかなるだろうと思っている。足元にほんのちょっと火が点いているくらいでは、本気で動かない。だが、事態は確実に悪化している。◎日釣振では、なるべくハードルアーを使い、細いラインは使わないようにと言っている。北海道は、元々太い糸を使う人が多い。あるメーカーの営業担当者が「細い糸が売れない」と嘆いていたことがあったが、敢えて、太い糸を使った釣り大会やキャスティング大会をやったら面白いかも。仕掛けが水に溶けないうちは、太い糸を使って少しでも回収できるよう心掛けることでもいいではないか。太糸王国北海道大いに結構である。

渓流でもライフジャケットを[06/21]


ライフジャケットの着用は、海釣りの愛好者だけが対象だろうか?ノーである。湖や渓流釣りの愛好者も釣り場に深みがあったり、流れが急だったりする場合は、絶対に着るべきだ。
つい先日も、知り合いのエサ釣り師が川の深場で転倒し、ブクブクと沈んでしまったという。「沈んでいきながら、やばいと思ったね」と言っていた。体勢を立て直したら、なんとか顔が水面に出て、事無きを得た。流れが急だったら、今頃この世の人ではなかったかもしれない。湖でも岸から釣り人が転落するケースはあるだろう。海釣りだけでなく、淡水の釣りでもウェーダーを着ている人が結構多いが、水中で転倒して内部に水が入ると重くなり、身動きが取れなくなる。高い所から水中に転落すると、自力ではまず這い上がれない。困ったことに、そういう危なかった話を武勇伝として語ったり、聞いてしまう人がいることだ。命がけで、釣りをすることに美意識を感じてしまう人種がいるのである。
危険な目に遭ったら、釣り人はそれを恥ずかしいことと感じなければならない。新聞報道によると、残念なことに、つい先日も道北の頓別川で釣りをしていた20代の男性が水死した。記事の最後に「ライフジャケットを着けていなかった」とあった。記事を書いた記者も必要性を感じたからだろう。着ていれば、助かったかも知れない。渓流釣りの愛好家は、釣具の小物類を収めるためにベストを着るケースが多い。その上にさらにライフジャケットを着るのは、抵抗があるだろう。
そこでメーカーにお願いしたい。1着で済むよう、小物入れのポケットが充実した渓流釣り用のライフジャケットを作ってもらえないだろうか。ひょっとしたら、既にあるのかも知れないが、私は見たことがない。きっと最初は高いものになるだろうが、おしゃれで、実用的で、安全に役立つなら、購入する人が増えるのではないか。そうなれば価格も安くなるだろう。ポケットの多いライフジャケットであれば、膨張式ではない方がいいだろう。ちょっとごわごわするかもしれないが、転倒した時のクッション代わりにもなる。
渓流釣りに行く人もまずは海釣り用でいいから、着てほしい。「そんなもの着て」と周りに言われるかもしれないが、気にしてはいけない。危ない話を自慢気に語るより、ずっとカッコイイのだから。(高村)

ライフジャケット着用への道[06/13]


先日、島牧村栄浜の海岸で、磯釣りの釣り会に所属する釣り人が亡くなった。ライフジャケットを着ていたが、助からなかった。その時の状況はどうだったのか。以下、関係者に聞いた話である。亡くなった方は、仲間5人と波の高さが3〜5mという状況下で、白糸トンネルの近くの岩場に入った。深夜12時半ごろ、釣った魚が手前の岩に引っ掛かってしまった。仲間に竿を持ってもらって、波打ち際まで下りて行ったところ、たまたま大きな波がきて、さらわれてしまった。仲間が竿などにつかまらせて上げようとしたが、だめだった。救助を呼ぼうとしたが、電波が届かない場所だった。届く場所まで仲間が走って、海上保安庁に電話をした。救助のヘリコプターがきたのは4時頃だという。
助けられた時にはまだ生きていたというが、あちこち体をぶつけ、低体温にもなっていたようだ。新聞記事には、死因は水死とあった。現場周辺の海岸は、魚も釣れるが今まで何人もの釣り人が亡くなっていることでも知られた場所である。「あんな状況の中で、何でそんな場所に…」という声もある。亡くなった方はベテランとして、大会成績の上位にもその名がよく登場する人だった。「ベテランゆえの過信があったのかもしれない…」という人もいる。しかし、どこまで安全か、どこから危険か、その線引きは難しい。波が穏やかでも落ちる時は落ちる。問題は落ちた時のことを考えているかどうかだ。今回は、残念ながら亡くなってしまったが、ライフジャケットを着ていたのはせめてもの救いである。
ライフジャケットは万能ではない。しかし、最悪の場合でも、海に浮いている。行方知れずになったら、それこそ大変である。安全に釣りを楽しむのが、最も重要な釣り人のマナーだと思うが、最悪の場合でも周囲になるべく迷惑を掛けないというのもそれに匹敵するマナーだと思う。ある釣り会の大幹部はライフジャケットが嫌いで、「海で死ぬなら本望だ」と言う。「だから、そんな物は着なくていい」というより「自分はそうならない」という過信が、そう言わせるのだろう。そうして釣りバスの中でたらふく酒を飲み、千鳥足で暗い海に出て行くのである。それは、それで結構だが、ならぱ後々迷惑をかけないように死んでいただきたい。本人がどう思おうと、海でいなくなったら探さなければならないのだ。家族だって、探さなくていいと言うわけにはいかないだろう。海上保安庁はもちろん、水難救難所すなわち漁業者の人々が仕事を休んで総出で、しかも無償で探すのである。以前、そうした関係者と話し合う機会があった時に、「あなたたちは、釣り保険にみんな入ってもらって、もしもの時はその中から我々にいくらか出していただくという仕組みができないものか」とまで言われた。それくらい迷惑な話なのである。
だが、まだまだライフジャケットに対する釣り人の関心は冷淡だ。釣り業界ですら「ライフジャケットは、流通ルートが複雑で中間マージンが多く発生してね商売としてうまみがない」などと言う。持ってはいても、実際に服を着たまま、ライフジャケットを着て水中に入ってみるというのは、まずほとんどの人が未体験なのではないか。以前、プールでの講習会を企画した時、ある釣り団体の幹部に会員に参加するよう呼び掛けてと要請したら、「服の洗濯代は出るのかい。それも出さんで来るわけがない」と、文句を言われる始末。ある釣り団体の幹部が集まる会合では、「関係官庁から、釣り人のライフジャケット着用推進のテレビCMを作りたいので、釣り団体からも少しでもいいから、資金的な協力をお願いしたいとの要請があったので検討して」と話したら、「官が民に協力しろと言ってくるのはおかしい」といった建前論や「こんなところまでにたかってくるのか」とか、「川釣り愛好者が多いから関係ない」とかいう話になって、この程度のレベルかと情けなくなった。
川は関係ないって本当だろうか。知り合いの渓流愛好者も、転んで深みにはまり随分危険な目に逢っている。あるヘラブナ釣り師でさえ、コイに竿を持って行かれ、夢中になって追いかけて、おぼれかけたという。どこが企画しようと、釣り人の命を守るための前向きな話には真剣に耳を傾けるのが、釣り団体幹部として当然のことと思うのだが…。それでも「今回が最後ということで」と渋々ながら、5万円の協力をすることになった。道は遠くても1人でも多くの釣り人にライフジャケットを着てもらうため、粘り強く活動したいと思っている。今までの多くの釣り人の死を無駄にしてはならないのだ。(山道正克)

川のサケ釣りの実態[03/26]


サケ釣りができる川が、北海道には4つある。そのうちの3つで、参加する釣り人の数が減っている。3月16日(金)に開かれた道の北海道海面利用協議会という会議に出た。そこで配られた資料の中に「平成18年度サケ・マス有効利用調査の概要」というのがあった。4つのうちの浜益川(石狩市)の実参加者数は、平成16年が1436人、同17年1478人、同1815人と毎年増えてりおり、平成17年に比べた18年の伸び率では、122.8%となっている。しかし、他の3河川は年々減少、元浦川(浦河町)は平成17年が573人で、18年422人と73.6%。茶路川(白糠町)は17年429人、18年341人で79.5%。忠類川(標津町)は17年1578人、18年1188人で75.3%だ。
元浦川や茶路川は比較的小規模だから、率の割には減った人数は少ないが、忠類川は一気に400人近くも減っていて特に深刻だ。平成16年は2105人で、それに比べると56.4%と半分近いダウンだ。このままだと、今年は1000人を切ってしまうかも知れない。資料には飲食代、宿泊代などの経済波及効果の数字も載っているが、忠類川はこれもダウン。平成16年の9098万円が、平成18年は6529万円となっている。それでも札幌などの人口集積地から遠い分、宿泊代などが地元に入るので、他の河川に比べて、まだ多いのだが…。
なぜ、こんなことになってしまったのだろうか。1つは、釣りの申し込み手続きの煩わしさを含め、河川でのサケ釣りに魅力を感じなくなった人が増えつつあるからではないだろうか。川でのサケ釣りは口に針を掛けるのが、結構難しい。逆にその魅力に引かれ、毎年のように出かけいく人もいるが、「結局、釣れてもスレか…」と感じた段階で、嫌になる人も多いようだ。しかし、これは致し方ないことで、その奥深さを先輩たちが熱心に伝えていくしかないだろう。知り合いのベテランフライマンは「技術がしっかりしていれば、ちゃんと口に掛けられます」と言い、忠類川が好きで毎年行くという。
私はほかにも理由があると思う。それは、地元の釣り客、つまり北海道の釣り客を大事にしないからではないかということだ。釣り以外にも、現地の歓迎ムードなど、また訪ねてみたくなる理由はあるはずだ。私はかつて、ある川の地元関係者の1人が、「うちは本州からお客さんが来てくれれば、それでいいんだ。北海道の人間なんか、特に札幌なんて相手にしてないんだ」というのを何度も聞いたことがある。スタート当初は、全国的にも川でのサケ釣りは物珍しく、その川も東京辺りのマスコミも取り上げ、芸能人などもやってきて、それは華々しかった。その時は、全国から釣り人がやってきて、金を落としてくれたので、確かに札幌の釣り人なんて相手にしなくて良かったのだろう。
だが、今や東北地区など本州でも、サケ釣りができる川が増えた。かつての熱はとっくに冷めている。札幌の人間である私は、その発言を聞いてから、そこでのサケ釣りなどするものか、と思ったものだ。昨年、4つの川が合同で、本州向けにPR用のポスターを作ったりしたようだが、その前にするべきことがあったのではないか。私なら「本州の人間が来なくなって困ってるから、今度は札幌の人間も歓迎です」と言われたところで、「はい、そうですか」と素直に応援する気には、ちょっとならない。人の気持ちとはそういうものでは、ないだろうか。「その川は川ではなく、人に問題がある」と言う知人の釣り人もいる。
地元の釣り人に愛されない釣りなど、活発化するはずがない。登別温泉や洞爺湖温泉のように全国にその名を知られた観光地だって、道内の利用客がいなかったらやっていけないのは常識だ。「札幌なんてどうでもいい」なんて言ってる人間が、現地で偉そうにしているうちはだめだろう。おごれるものはひさしからずだ。(M)
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